気紛れDIARY
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第一回

2005年07月12日

 

この一週間はほんとうによく芝居を見ました。順次見た舞台を挙げてみましょう。
先ず最初にブロードウエイからやって来たアメリカ人キャストの『プロデューサーズ』を新宿厚生年金会館大ホールで。ブロードウェイ作品にはいわゆるバックステージものと言われるジャンルがあるんですが、これはまさに舞台裏の物語。俳優達の素顔であったり、楽屋での出来事であったり、そういう事柄は誰もが知りたがるんですね。ただ、『プロデューサーズ』は、その俳優達を動かしてひとつの舞台を作り上げるプロデューサーとは、どんな人達なんだろうか?というプロデューサーの素顔に迫ります。原作は映画作品でメル・ブルックスという監督が脚本演出を手掛けたんですが、舞台の脚本も本人が書いています。そう、音楽も彼なんです。ただ、メル・ブルックスは楽譜が書けないので、鼻歌で歌って楽譜に起こしてもらったそうです。ブロードウェイを舞台に、絶対に当たらないミュージカルを作るという奇想天外な幕開けが、どんな展開をみせるのか?!あとは、実際に観てのお楽しみ。この公演は終わってしまいましたが、8月13日から青山劇場で井ノ原快彦、長野博ら日本人キャストの舞台があります。

それから、青山劇場の少年隊『Twenty Years』。7月が東京、8月が大阪での上演となります。『Twenty Years』は20年間続いた少年隊のミュージカルの2005年版です。このシリーズの共通タイトルは『プレゾン』と言うんですが、これは、英語の「PLAYZONE」…つまり、「遊び場」という意味の言葉を、日本語風に言い易く短くして新しく作られた言葉のようです。
少年隊をマチネで観た日の夜、ラフォーレミュージアム六本木で行われたhitomiのLIVEに行って来ました。これは単なる彼女のLIVEショーではなくて、人気の高いモデルが多く登場するファッションショーが上手くミックスされた舞台で、彼女にしか出来ないであろう、なかなか面白い舞台を作っていました。hitomiのすらっとし両足に、思わずドキリ。

それからパルコ劇場で『ラストショー』を見ました。これは今、一番の売れっ子劇作家の長塚圭史さんの書き下ろしで、本人が演出も手掛けた舞台です。ざっと挙げればこんなところなのですが、中でも最も衝撃的だったと言えば『ラストショー』でしょうか。出演者は、風間杜夫、永作博美、古田新太など、いわゆる実力派なキャストが新作に挑む、なかなか興味深い舞台でした。長塚圭史さんはまだ30才、今から3年前にパルコ劇場が彼をこれからの演出家として注目し、パルコ劇場という檜舞台を提供したんですね。例えば、寺山修司や野田秀樹が出てきた時のような、そんな衝撃を受けました。僕は時にはあまりにも暴力的な、血が吹き出るような(もちろん本物ではありません)、長塚さんの演出を必ずしもそのまま受け入れられず、反発する部分も実際あるんですが、客観的に見ると、これからの演劇界を背負って立つのではないか?と思えるくらい斬新な演劇観や舞台手法を持っている人だと思います。現代はコミュニケーション不在の時代ですが、この芝居ではマスコミと取材対象、父と子、夫婦、友人同士などさまざまな人間関係の難しさが浮き彫りにされています。

 

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